キャリアで購入したiPhoneを手放す際や、他社キャリア・格安SIMへの乗り換え、海外で現地のSIMカードを使いたいときなどに必要になるのが、SIMロックの解除です。
解除手続きを行う前に、使用中のiPhoneがSIMロック解除済みなのか確認する必要があります。
本記事では、iPhoneのSIMロックの状態を確認する方法を分かりやすく解説します。
↓iPhoneのSIMロック解除手順はこちら
【キャリア別】SIMロック解除が必要なiPhone
SIMロック解除が必要なキャリア・機種は以下の通りです。
2021年10月以降に発売された機種(2021年9月発売のiPhone 13シリーズを除く)は原則としてSIMロック解除は不要です。
iPhone6シリーズ以前の機種はSIMロックの解除ができません。
販売キャリア | docomo・au・Softbank・ahamo・UQ mobile・Yモバイル | 楽天モバイル その他 |
iPhone6シリーズ以前の機種 | 解除不可 | – |
iPhone 6sシリーズ | SIMロック解除が必要
※購入時期・方法によっては不要 |
解除不要 |
iPhone SE(第1世代) | ||
iPhone 7シリーズ | ||
iPhone 8シリーズ | ||
iPhone X | ||
iPhone XR・XSシリーズ | ||
iPhone 11シリーズ | ||
iPhone SE(第2世代) | ||
iPhone 12シリーズ | ||
iPhone 13シリーズ | 解除不要 | 解除不要 |
iPhone SE(第3世代) |
SIMロックがかかっているか確認する方法
iOS 14以降のiPhoneは、「設定」アプリからSIMロックの状態を確認できます。
iOSのアップデートは、
「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」
から可能です。
アップデートできない場合は、キャリアに問い合わせてSIMロックの状態を確認しましょう。
1.iPhoneの「設定」アプリから確認する
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 画面を下にスクロールし、「SIMロック」の項目を確認
「SIMロック」の横に「SIMロックなし」と表示されていれば、SIMロックは解除されています。
2.キャリアに問い合わせる
au、ソフトバンクでは、各キャリアのサイトからSIMロック解除の状態を確認することができます。
auのSIMロック確認方法
- 「My au」にログインする
- 「au/UQ mobileで購入した端末」をタップ
- 「SIMロック解除可否」の項目を確認する
「SIMロック解除可能な端末です」と表示された場合、SIMロックがかかっている状態です。
必要に応じて解除手続きを行いましょう。
「SIMロックがかかっていない端末もしくは、SIMロック解除ができない端末です」と表示されていれば、SIMロックは解除されています。
*以下のページに記載されていない機種の場合、SIMロックは解除できません
ソフトバンクのSIMロック確認方法
ソフトバンクの場合、「My SoftBank」からSIMロックの状態を確認できます。
- 「My SoftBank」にログインする
- 「IMEI番号」を入力し「次へ」をタップ
確認にはIMEI(識別番号)の入力が必要です。
IMEIは「設定」アプリから確認することができます。
IMEI(識別番号)の確認方法
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」タップ
IMEIの項目の右側に表示されているのがIMEI番号です。
iPhoneのSIMロックとは?
iPhoneが登場してから数年間、通信キャリアは「SIMロック」という仕組みを導入していました。
SIMロックとは、スマートフォンが特定の通信キャリアのSIMカードしか認識せず、他のキャリアのSIMカードでは通信ができないように制限をかける仕組みのことです。
そのため、契約したキャリア以外のSIMカードを挿入しても通話やデータ通信を行うことができませんでした。
iPhoneにSIMロックが導入された経緯
当時、キャリアはiPhoneを割引価格で販売するキャンペーンを頻繁に実施していました。
しかし、購入後すぐに別のキャリアへ乗り換えられると、キャリア側の利益が損なわれるため、一定期間は他のキャリアで使用できないようにSIMロックをかけていました。
SIMロックの解除条件、現在の状況
SIMロックは、キャリアで購入したiPhoneの端末代金の支払いが完了し、所定の手続きを行うことで解除できる仕組みでした。
しかし、解除の条件や手続きの方法はキャリアごとに異なっていました。
国の規制により、このようなSIMロックの仕組みは問題視され、2021年以降、新品のiPhoneにはSIMロックをかけることが禁止されました。
そのため、現在販売されているiPhoneはすべてSIMフリー(どのキャリアのSIMカードでも利用可能)となっています。
*中古で購入したiPhoneや、海外版のiPhoneにはSIMロックがかかっている場合があるため注意が必要です
SIMロックの仕組み
SIMロックは、ソフトウェア(論理的制御)とハードウェア(物理的制御)の両方によって実装されています。そのため、通常の方法では簡単に解除できません。
ソフトウェア制御 | 端末のシステムが、特定のキャリアのSIMカード以外を自動的に拒否する仕組み |
ハードウェア制御 | SIMカードにはICチップが内蔵されており、不正なアクセスや改造を防ぐセキュリティ機能が組み込まれています |
SIMロックされた端末の挙動
SIMロックがかかったiPhoneに、契約していない別のキャリアのSIMカードを挿入すると、以下のような現象が発生します。
- 「無効なSIMカード」または「SIMが未認識」と表示される
- モバイル通信が使用できず、Wi-Fi接続のみ可能な状態になる
- 通話やSMSの送受信ができない
これにより、ユーザーは契約キャリア以外の回線を利用できないように制限されます。
iPhoneのSIMロック解除が必要なシーンとメリット
別のキャリアへ乗り換えたいとき
現在のキャリアの料金プランが高い場合や、他社のキャンペーンを利用したい場合、SIMロックを解除しないと他のキャリアのSIMカードが使えません。
SIMフリーにすることで、自分の好きなキャリアや格安SIMを自由に選べるようになります。
これにより、より安いプランを利用できる可能性があります。
海外で現地のSIMカードを使いたいとき
海外旅行や出張時に、現地のSIMカードを使えば、国際ローミング料金を気にせずに通信が可能になります。
特に長期滞在では、現地SIMを使うことで大幅なコスト削減につながります。
中古端末を販売・購入するとき
SIMロックされた端末は、使えるキャリアが限定されるため、中古市場での価値が下がります。
SIMフリー端末であれば、より多くの人に使ってもらえるため、高く売れる可能性があります。
格安SIM(MVNO)を使いたいとき
大手キャリアよりも安い料金で利用できる格安SIM(MVNO)を使うためには、SIMロック解除が必要な場合があります。
SIMフリーにすれば、より自由にプランを選ぶことができます。
さらに、新しいiPhoneに機種変更した後でも、SIMロック解除をしておけば、古いiPhoneをWi-Fi専用端末として使ったり、サブ回線用として活用できる、といったメリットがあります。
SIMロックがかかっている端末をお持ちの方は、ロック解除の手続きをおすすめします。
合わせて読みたい